三次関数

三次関数のグラフです。

三次関数は,実数a,b,c,dをもちいて


y=ax³+bx²+cx+d(a,b,c,d∊ℝ,a≠0)


と表されます。

傾きは

y´=3ax²+2bx+c

で,xの値により変化します。

また,y´=0 とすれば,3ax²+2bx+c=0 より x={-b±√(b²-3ac)}/3a ですから,b²-3ac>0 のとき極大値と極小値をもちます。

それぞれのx座標は

極大値:{-b-√(b²-3ac)}/3a 極小値:{-b+√(b²-3ac)}/3a

です。

 さて,三次方程式の解も,三次関数とx軸の交点のx座標なのですが,代数的解法は一次や二次の方程式に比べて難しくなります。


ax³+bx²+cx+d=0(a≠0)

x³+bx²/a+cx/a+d/a=0

ここで,x=X-b/3a とすれば

(X-b/3a)³+b(X-b/3a)²/a+c(X-b/3a)/a+d/a=0

X³-bX²/a+b²X/3a²-b³/27a³+bX²/a-2b²X/3a²+b³/9a³+cX/a-bc/3a²+d/a=0

X³-b²X/3a²-b³/27a³+b³/9a³+cX/a-bc/3a²+d/a=0

X³+(c/a-b²/3a²)X-b³/27a³+b³/9a³-bc/3a²+d/a=0

X³+(c/a-b²/3a²)X+d/a-bc/3a²+2b³/27a³=0

ここで,p=c/a-b²/3a²,q=d/a-bc/3a²+2b²/27a³ とすれば

X³+pX+q=0

さらに,X=s+t とすれば

(s+t)³+p(s+t)+q=0

s³+3s²t+3st²+t³+p(s+t)+q=0

s³+t³+q+3st(s+t)+p(s+t)=0

s³+t³+q+(3st+p)(s+t)=0


よって,以下の条件を満たす s,t を求めればよい。

s³+t³+q=0

3st+p=0


3st+p=0 より t=-p/3s であるから

s³+(-p/3s)³+q=0

s³-p³/27s³+q=0

s⁶+qs³-(p/3)³=0

(s³)²+qs³-(p/3)³=0

s³=-[q±√{q²+4(p/3)³}]/2

s³=-q/2±√{(q/2)²+(p/3)³}

ここで,s と t は対称であるから,この2つの解の一方を s³ とすれば,他方は t³ となる。

したがって

X=∛[-q/2+√{(q/2)²+(p/3)³}]+∛[-q/2-√{(q/2)²+(p/3)³}]



ここで

x³=a

の解は,1の立方根を ω とすれば

x=ω⁰∛a,ω¹∛a,ω²∛a=∛a,ω∛a,ω²∛a

と表される。ただし

ω³=1

(ω-1)(ω²+ω+1)=0

ω=1,-(1±√3i)/2


X₁=∛[-q/2+√{(q/2)²+(p/3)³}]+∛[-q/2-√{(q/2)²+(p/3)³}],

X₂=-(1-√3i)∛[-q/2+√{(q/2)²+(p/3)³}]/2-(1+√3i)∛[-q/2-√{(q/2)²+(p/3)³}]/2,

X₃=-(1+√3i)∛[-q/2+√{(q/2)²+(p/3)³}]/2-(1-√3i)∛[-q/2-√{(q/2)²+(p/3)³}]/2

ここで,x=X-b/3a,p=c/a-b²/3a²,q=d/a-bc/3a²+2b²/27a³ であるから

x₁=∛[-q/2+√{(q/2)²+(p/3)³}]+∛[-q/2-√{(q/2)²+(p/3)³}]-b/3a

=

x₂=-(1-√3i)∛[-q/2+√{(q/2)²+(p/3)³}]/2-(1+√3i)∛[-q/2-√{(q/2)²+(p/3)³}]/2-b/3a

=

x₃=-(1+√3i)∛[-q/2+√{(q/2)²+(p/3)³}]/2-(1-√3i)∛[-q/2-√{(q/2)²+(p/3)³}]/2-b/3a

=


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